出版・著作物研究・教員

経済学部教員による書籍をご紹介します。
2023年~

冷戦期東アジアの経済発展:中国と台湾

田島俊雄(東京大学名誉教授)・加島潤(慶應義塾大学教授)・湊照宏(経済学部教授)編著
晃洋書房、2024年3月
6,380円(本体5,800円)

戦後東アジアの経済発展はいかに実現されたのか? 冷戦下の中国と台湾における工業化の軌跡を検証

日本薬業界の先駆者達

安士昌一郎(経済学部助教)著
文眞堂、2024年3月
3,400円+税

本書では、製薬企業へと発展した薬種問屋と、製薬企業の創業者について企業家活動の観点から検討した結果を記述している。薬種問屋の当主である二代塩野義三郎、五代武田長兵衛、十二代田邊五兵衛、そして製薬企業の創業者である星一を取り上げ、環境の変化に対応するトップマネジメントの意思決定と行動を明らかにしている。

金融構造の変化と不安定性の経済学:理論と実証

二宮健史郎(経済学部教授)・得田雅章(日本大学教授)
日本評論社、2024年2月
6200円+税

非線形経済動学の手法も用い、金融構造の変化と不安定性の関係を検討し、構造VARモデルを適用して実証分析を行う。
(立教大学経済学部叢書)

健康朝鮮:植民地のなかの感染症・衛生・身体

林采成(経済学部教授)著
名古屋大学出版会、2024年2月
6,800円+税

スペイン・インフルエンザのパンデミックを経験した植民地は、いかにしてその医療衛生システムを構築し、人々の健康を管理しようとしたのか。学校・工場・農村・軍・遊郭などの実態を、スポーツやレクリエーションも視野にトータルに解明、帝国下での医療の社会化の光と影をとらえた渾身の成果。

地域とつながる中小企業論

長山宗広(駒澤大学教授)・遠山恭司(経済学部教授)・山本篤民(日本大学教授)・許伸江(跡見学園女子大学教授)共著
有斐閣、2024年2月
2,200円+税

日本の企業の99%を占め,多様な中小企業。中小企業の経済的・社会的な役割とその存在意義を,とりわけ地域というつながりの場に見出す。サステナビリティとウェルビーイングの新時代における中小企業の姿を描き出す,未来志向のテキスト。

『シリーズ世界の思想 マルクス 資本論第3巻』

佐々木隆治(経済学部教授)編著
KADOKAWA、2024年1月
2980円+税

なぜ金融とプラットフォームばかりが儲かるのか? 儲けの本質を解き明かす
「資本主義的生産は、人間や生きている労働の浪費家である」
『資本論』第1巻の草稿を書き終えたマルクスが次に取り組んだのが、「儲け」のメカニズムに切り込む第3巻だった。産業資本主義が生産し、実現した剰余価値はいかに分配されるのか? 最新の草稿研究によって明快に読み解く解説書の決定版!

不平等の拡大、気候変動対策の停滞、インフレの加速。人々の生活の苦しみが増し、経済システムにたいする批判が高まりつつある今も、資本主義はそのシステムをより強固にしているかに見える。資本家と労働者の間に権力構造が発生するのはなぜか? 現代社会の混沌とした状況を解き明かし、危機を克服するためには、「儲け」のメカニズムを徹底的に分析する第3巻が要となる。マルクスも完成を見ることなくこの世を去った難読の書を明快に解説。

現代ヨーロッパの国際政治ー冷戦後の軌跡と新たな挑戦

蓮見雄(経済学部教授)分担執筆 広瀬佳一(防衛大学校教授)・小久保康之(東洋英和女学院大学教授)編著
法律文化社、2023年10月
2,800円+税

本書は、激動する現代ヨーロッパの国際政治を、冷戦終焉後の新しい秩序構築の動き(第Ⅰ部)、2010年代以降の様々な争点の展開(第Ⅱ部)、ヨーロッパにとってのグローバルな課題(第Ⅲ部)、という3つの側面から、気鋭の専門研究者が総合的に検討し解説する。本学部蓮見教授は、「グリーンディールと新たなEUの始動-持続可能な社会への移行経路の共創-」を執筆している。

多文化共生社会を支える自治体——外国人住民のニーズに向き合う行政体制と財源保障——

沼尾波子(東洋大学教授)・池上岳彦(経済学部教授)・池谷秀登(立正大学教授)・倉地真太郎(明治大学准教授)・小島祥美(東京外国語大学准教授)・関聡介(弁護士)・関根未来(経済学部助教)[共著]
旬報社、2023年8月
2,200円+税

現在,日本に住む外国人の数は266万人を超える。かれらを地域住民として受け入れ,行政サービスを整える必要に迫られている。ヒアリング・自治体アンケート調査をもとに,国籍・在留資格・居住歴が様々な外国人住民の多様なニーズと行政の課題を探る。多文化共生ソーシャルワーカー・外国人支援コーディネーター・自治体職員・国際交流団体・福祉関係者の職務に役に立つ一冊。

日本的雇用システムをつくる 1945-1995: オーラルヒストリーによる接近

梅崎修(法政大学教授)・南雲智映(東海学園大学教授)・島西智輝(経済学部教授)共著
東京大学出版会、2023年4月
9,800円+税

戦後からはじまる日本的雇用システムの構築過程について、制度構築の当事者たちへのオーラルヒストリーを作成しながら分析をする。日本の雇用関係史を、企業内民主化の過程として把握し、日本社会の「内」にいた当事者の思考と行為の過程を解き明かす。

地方財政を学ぶ〔新版〕

沼尾波子(東洋大学教授)・池上岳彦(経済学部教授)・木村佳弘(桃山学院大学准教授)・高端正幸(埼玉大学准教授)[共著]
有斐閣、2023年3月
2,500円+税

社会保障と税の一体改革,地方創生などが推進され,地方自治体の財政も大きな影響を受けている。また,コロナ禍では自治体の役割の大きさが際立った。複雑な制度をわかりやすく解説して好評の地方財政論テキストを,初版刊行後のこれらの変化をふまえて改訂。

欧州グリーンディールとEU経済の復興

蓮見雄(経済学部教授)・高屋定美(関西大学教授)編著
文眞堂、2023年2月
2,600円+税

カーボンニュートラルを目指す世界で最も体系的な政策=欧州グリーンディール。EUは、新たな成長戦略として欧州グリーンディールを打ち出した。これは、再エネや水素を基礎とした産業への構造転換、マネーをESG投資へと誘導するサステナブル・ファイナンスを通じて、経済復興を実現しようとする世界で最も体系的な政策である。本書は、その全体像と基本構造を明らかにした必読書である。
2021年~2022年

企業類型と産業育成 : 東アジアの高成長史

林采成(経済学部教授)・武田晴人(東京大学名誉教授)編著
京都大学学術出版会、2022年12月
4,500円+税

産業構造の変化に着目しなければ、奇跡と言われた東アジアの高成長を捉えきれない。日本の企業集団、台湾の中小企業、韓国の財閥。それぞれに担い手は違えど高度な経済発展を遂げた背景に、企業類型はいかなる影響を及ぼしたのか? 自動車・電子・石油化学・製鉄……各分野の分析から高成長の多様な側面を浮き彫りにする。高成長メカニズム企業類型に着目してみる新たな経済史。

薬学史入門

安士 昌一郎(経済学部助教)共著
日本薬史学会編
薬事日報社、2022年11月発行
2,200円+税

本書は日本の薬学を中心に、古代から現在に至る薬学の歴史を解説した初めての入門書である。薬学教育の歴史、薬剤師職能の変遷、製薬産業の発展と産業を支える多様な職種の歴史、薬事行政と各種法規制の成立の経緯と歴史などを幅広く学ぶことができる。安士は「第4章1節 製薬産業としての勃興」および「年表」を執筆。

有機食品市場の構造分析—日本と欧米の現状を探る—

大山 利男(経済学部准教授)/編著
農山漁村文化協会、2022年2月発行
2,600円+税

有機農業は持続可能な食料システムとして期待され、世界的に有機食品市場の成長が注目されている。欧米諸国では、それらを把握できる数量データの収集・整備が進められ、推計手法についても検討が重ねられてきた。本書はそれらに学びつつ、不十分であった日本国内における有機食品市場の構造把握と市場規模の推計を試みている。

国策会社の経営史—台湾拓殖から見る日本の植民地経営—

湊 照宏(経済学部教授)
齊藤 直(フェリス女学院大学教授)
谷ヶ城 秀吉(専修大学教授)

岩波書店、2021年3月発行
7,400円+税

「市場性を重視する研究視角と台拓檔案を駆使した実証水準の高さに鑑みて、本書がこれまでの研究水準を超えて新たな国策会社研究のステージを開拓した」(書評『日本植民地研究』第34号、2022年6月、69頁)。 立教大学経済学部叢書。

沈まぬユーロ—多極化時代における20年目の挑戦—

蓮見 雄(経済学部教授)
高屋 定美(関西大学教授)/編著

文眞堂、2021年3月発行
2,500円+税

誕生から20年あまり、ユーロは、世界経済の荒波に翻弄され続けてきたが、危機の度に進化し生き抜いてきた。だが、その前途は多難である。FACEBOOKのリブラ、デジタル人民元など官民を交えた国際通貨競争の時代にユーロはいかに立ち向かうのだろうか。EU経済、ユーロ研究の第一線のエコノミストと研究者がユーロを多面的に解剖し、その将来を占う。

東アジアのなかの満鉄—鉄道帝国のフロンティア—

林 采成(経済学部教授)
名古屋大学出版会、2021年1月発行
7,800円+税

帝国拡大の原動力となり、世界でも最高水準を誇った満鉄の鉄道技術はいかにして伝播していったのか。見過ごされてきた本業・鉄道業の姿をはじめて解明、その経済的・技術的インパクトを数量的に位置づけるとともに、東アジア鉄道システムの形成から、戦後再編の新たな全体像を描き出す。
2016年~2020年

New Perspectives on Political Economy and Its History

佐藤 有史(経済学部教授)分担執筆
M.C. Marcuzzo, G. Deleplace and P. Paesani(編)

‎Palgrave Macmillan、2020年5月発行

著名な学者たちが、一連の論文を通して経済学および経済学史についての新たなビジョンを提供し、経済学における多元主義と批判的思考の提唱。英文論集。

制度でわかる世界の経済—制度的調整の政治経済学—

宇仁 宏幸(京都大学大学院教授)
厳 成男(経済学部教授)
藤田 真哉(名古屋大学大学院准教授)/編

ナカニシヤ出版、2020年3月発行
3,000円+税

北欧、アメリカ、中国、韓国、日本、トルコなど世界各国の経済を制度的調整、なかでも権力・命令を基盤におく「規制」のみならず協議・妥協を基盤においた「コーディネーション」に着目して分析する。

東アジア労働市場の制度改革とフレキシキュリティ

厳 成男(経済学部教授)
ナカニシヤ出版、2020年2月発行
3,600円+税

グローバル化とともに雇用の流動化が進行する東アジア各国の労働市場に必要な柔軟性と安全性(保障)を同時に担保する制度とは何か、について理論的、実証的に検討している。

歴史としての高成長—東アジアの経験—

武田 晴人(東京大学名誉教授)
林 采成(経済学部教授)/編

京都大学学術出版会、2019年12月発行
4,000円+税

年平均10%という途方もない成長を生み出したのは「神の見えざる手」だけではない。これまでの経済史は、政府の介入が市場メカニズムに果たした役割を見過ごしてきた。国家の介入を通じて産業が育成された東アジアの共通点を抉り出し、政府の資源配分、通商産業政策がいかに成長を支えたかを明らかにする、実態に迫る新たな経済史。

飲食朝鮮—帝国の中の「食」経済史—

林 采成(経済学部教授)
名古屋大学出版会、2019年2月発行
5,400円+税

牛肉、明太子、ビールなど、帝国による「食」の再編は日韓の食文化を大きく変えた。収奪論をこえて、帝国のフードシステムの歴史的意義をはじめてトータルに解明、生産・流通から植民地住民の身体に与えた影響まで、帝国の統治にはたした「食」の決定的な役割を浮かび上がらせる。

鉄道員と身体—帝国の労働衛生—

林 采成(経済学部教授)
京都大学学術出版会、2019年1月発行
4,000円+税

鉄道は、言うまでもなく近代国家の先端産業であり、国家の拡張とともにその範囲を広げる。しかも、そこで働く鉄道員は、極めて多様で広汎な職能・職種にわたり、急速な近代化と植民地帝国としての拡張、そして破局的な戦争という、近代日本史の最前線を担った人々であった。この鉄道員の健康と医療・労働衛生に焦点を当て、地域の違い、平時と戦時の違い、職種の違いをつぶさに検討することで、日本とその植民地に生きた人々の労働とはどのようなものだったのか、その赤裸々な実態に迫る。

Hamburgs Ostsee- und Mitteleuropahandel 1600-1800: Warenaustausch und Hinterlandnetzwerke

菊池 雄太(経済学部准教授)
Böhlau、2018年11月発行

北ドイツ港湾都市ハンブルクは、17~18世紀にヨーロッパ有数の商業中心地へと発展した。本書は、同市によってバルト海・中東欧地域が北西ヨーロッパ・大西洋経済圏に結節されていくプロセスを、未開拓の一次史料を利用して明らかにする。

グローバル化とイノベーションの経営学—開かれた市場と企業組織による調整—

秋野 晶二(経営学部教授)
關 智一(経済学部教授)
坂本 義和(日本大学准教授)
山中 伸彦(ビジネスデザイン研究科教授)
井口 知栄(慶應義塾大学教授)
荒井 将志(亜細亜大学専任講師)/編著

税務経理協会、2018年10月発行
2,800円+税

脱統合化が進み、企業間取引が活発となった21世紀、イノベーションによる多角化とグローバル化を通じて生み出された新しい企業成長パターンの実態を理論的・歴史的に解明する。

戦後社会保障の証言—厚生官僚120時間オーラルヒストリー

菅沼 隆(経済学部教授)
土田 武史(早稲田大学名誉教授)
岩永 理恵(日本女子大学准教授)
田中 聡一郎(関東学院大学講師)/編

有斐閣、2018年04月発行
5,600円+税

社会保障制度の成立と展開に関する重要なトピックについて、政策立案の舞台裏で活躍した厚生省の官僚にオーラルヒストリーの手法によるインタビューを行い、その証言を収録し、解説を加えた。官僚を中心とした意思決定過程や知られざる舞台裏を明らかにする。

現代税務会計論

坂本 雅士(経済学部教授)/編著
中央経済社、2018年3月発行
3,000円+税

初学者を対象に、税務会計の基礎的な概念や考え方、税務処理を理解できるように解説している。入門書ではあるが、本文・コラムには随所に研究の視点が織り込まれている。

イノベーションと内部非効率性—技術変化と企業行動の理論—

關 智一(経済学部准教授)
白桃書房、2017年11月発行
3,300円+税

イノベーションは、経済学的な視点と経営学的な視点からみることができる。著者は本書で、シュンペーターやクリステンセンらが立脚する経営学的視点でなく、経済学的な視点からその本質に迫る。すなわち、イノベーションの理解で不可欠とされる「企業家精神」について、「内部非効率性」という概念に着目し追究する。イノベーション研究に関する高度な研究書。

グローバル化のなかの労使関係:自動車産業の国際的再編への戦略

首藤 若菜(経済学部准教授)
ミネルヴァ書房、2017年2月発行
5,500円+税

国際的な労働規制の可能性を検証するこれまで一国内で機能してきた労使関係は、いかにして国境を超えていくのか。

華北交通の日中戦争史—中国華北における日本帝国の輸送戦とその歴史的意義—

林 采成(経済学部教授)
日本経済評論社、2016年11月発行
9,350円+税

戦前の国民党政権の国有鉄道が日本の占領鉄道運営を経て、戦後の中国共産党政権の国有鉄道に再編されたことに着目し、戦前期、戦時期、戦後期に分けて華北交通を検証する。
2011年~2015年

日本の管理会計研究

諸藤 裕美(経済学部教授)分担執筆
廣本 敏郎・挽 文子 編著

中央経済社、2015年8月発行
6,000円+税

戦前・戦間から現在に至る日本の製造企業・サービス企業の管理会計システムについて、幅広く研究した論文を所収した書籍であり、本学部諸藤教授は、自動車産業のディーラー・販売部門のマネジメント・コントロール・システムに関する論文を執筆している。

市場の失敗との闘い—ケンブリッジの経済学の伝統に関する論文集

藤原 新(経済学部准教授)・池田 毅(経済学部教授)・黒木 龍三(経済学部教授)共訳書
M. C. マルクッツオ(平井俊顕・監訳)

日本経済評論社、2015年7月発行
4600円+税

ケインズ、カーン、J.ロビンソン、スラッファ—「ケンブリッジのケインジアン」として知られる集団に焦点を当て、彼らの生き方、知的協力、理論的な貢献を検討する。

現代アメリカ連邦税制 付加価値税なき国家の租税構造

関口 智(経済学部教授)著
東京大学出版会、2015年2月発行
6912円+税

アメリカが付加価値税を有しないのは、財政構造にどのような特徴を有しているからか。アメリカ財政の核心である税制の分析を通じて、アメリカ財政の特徴と、準備通貨国であるアメリカ経済の世界経済に占める位置を浮かび上がらせる。

徹底解剖国家戦略特区——私たちの暮らしはどうなる?

郭 洋春(経済学部教授)共著
コモンズ、2014年11月発行
1400円+税

アベノミクスの重要政策として、全国6か所が「国家戦略特区」に指定された。安倍首相の「日本を世界一企業の活動しやすい国にする」という戦略の柱だ。しかし、労働の規制緩和、外国企業の医療参入や投資拡大、農業への企業進出など暮らしに大きな影響が予想される。政府が描く構想と問題点を各分野の専門家がわかりやすく解説する。

中国市場と日中台ビジネスアライアンス

郭 洋春(経済学部教授)【共編著】
文眞堂、2014年10月発行
2400円+税

巨大化しつつある中国市場を攻略するためには新たな企業・経営戦略が必要だ。それが台湾企業を活用した日台ビジネスアライアンスである。日台ビジネスアライアンスとは、日台近接型パートナーシップによる分業・提携を通した中国市場での生産・販売だけではない。アジアに広がる様々な経済共同体の経済的基盤を準備するものでもある。

再生する都市空間と市民参画—日中韓の比較研究から

田島 夏与(経済学部准教授)
石坂 浩一(異文化コミュニケーション学部准教授)
松本 康(社会学部教授)
五十嵐 暁郎(名誉教授)【共編著】

CUON、2014年4月発行
2,700円+税

グローバリゼーション、民主化、環境公害問題、アートがもたらす変容……。都市空間を再編する様々な変数が混在する日本、中国、韓国の都市は、どのような変貌をとげ、どのような市民参加が進んでいるのか。その実像と課題を事例研究によって読み解き、都市問題を解決する糸口を探る。

多元的共生社会の構想

菅沼 隆(経済学部教授)
河東田 博(コミュニティ福祉学部教授)
河野 哲也(文学部教授)【編】

現代書館、2014年2月発行
2200円+税

障害、貧困、女性(妊婦)、子ども、高齢者、被災者という、社会的排除に遭いやすいカテゴリーの人々を社会の多様性の一部と捉え、インクルーシブな地域社会=「多元的共生社会」の構想を論述。

経済系のための情報活用1 Office2013対応

菊池 進(経済学部教授)
岩崎 俊夫(経済学部教授)共編著
藤原 新(経済学部准教授)共著
小澤 康裕(経済学部准教授)共著
櫻本 健(元経済学部助教)共著

実教出版、2013年12月発行
1680円+税

経済データを使った具体的な課題に取り組む中で、Word、Excel、PowerPointの活用能力を身につけていくとのできるテキストです。経済、経営系の学部・学科などにおいて、はじめて経済学、統計学を学習する学生を念頭においてまとめました。実際の経済データをExcelで加工して表やグラフを作成し、Wordで論文を作成、PowerPointでプレゼンテーション資料を作成する力を身につけることを目標にしています。

管理会計の変革—情報ニーズの拡張による理論と実務の進展

諸藤 裕美(経済学部教授)分担執筆
中村 博之・高橋 賢 編著

中央経済社、2013年9月発行
4,000円+税

環境の変化等により企業の情報ニーズがどのように拡張し、管理会計システムがどのように変容したのかを論じた日本会計研究学会スタディ・グループの成果をまとめた書籍である。本学部諸藤教授は、マス・カスタマイゼーション戦略のもとでの情報ニーズの拡張と原価企画の変容(単著)、全体最適達成に向けた管理会計への変容(共著)、リーマン・ショックなどに伴う管理会計の変容(共著)に関する論文を執筆している。

自律的組織の管理会計—原価企画の進化

諸藤 裕美(経済学部教授)著
中央経済社、2013年6月発行
6048円+税

トヨタの事例を中心に、自律的組織としての要件を満たしながら原価企画がいかに進化していったかのプロセスを丹念に検証。自律的組織のための管理会計について考察する。

TPP すぐそこに迫る亡国の罠

郭 洋春(経済学部教授)著
三交社、2013年6月発行
1575円+税

TPP加盟によって起こる計り知れない日本への影響を、具体的に丁寧に、分かりやすく、そして克明に述べる。これまでのTPP本にはなかった、TPPの知られざる内実を解き明かす!!

Living on the Boundaries: Urban Marginality in National and International Contexts

田島 夏与(経済学部准教授)分担執筆
Carol Camp Yeakey (編)

Emerald Group Publishing Limited、2012年5月

米国及び世界で拡大する都市社会の「辺縁」に生きる人々の生活や教育機会の確保等についての諸問題を、社会学、経済学、政治学、教育学等の分野における各国の都市研究者が論じる。田島は第21章"Voting with their Feet?: Satisfaction and Preferences of Quality of Life in Forty Districts in Tokyo, Japan" (pp. 535 - 562)を執筆。(Advances in Education in Diverse Communities: Research, Policy and Praxis, Volume 8)

アメリカ政治経済論

山縣 宏之(経済学部准教授)共著
藤木 剛康編著

ミネルヴァ書房、2012年3月

世界金融危機と国際秩序の多極化、オバマ政権の登場と政権運営を主眼に、冷戦後の歴史的な展開も踏まえて、アメリカの政治・経済・外交をわかりやすく解説。現代の世界秩序において中心的な地位を占め、各国に多大な影響を及ぼしているアメリカ政治経済に関する体系的な知識をつけ、問題を発見して独力で資料を収集・分析し、議論ができるようになるテキスト。山縣は「第3章産業構造の変化-サービス経済化とイノベーションシステムへの道-」を執筆。

国家の退場—グローバル経済の新しい主役たち(岩波人文書セレクション)

スーザン・ストレンジ(櫻井 公人訳)
岩波書店、2011年11月

今日、国家の制御できる範囲を超えたリスク状況が広がっている。グローバル金融危機はその典型だ。国民国家とその政府が自由化と規制緩和を進め、国境を開放することによってグローバル化が展開したのだから当然である。この間、ヘッジファンド、格付会社、巨大会計事務所、マフィアからテロ組織まで、新しい権威が国家に代わって影響力を及ぼす領域を拡大してきた。だが、帝国的なアメリカの退場が多極的な協調と均衡の世界を導くわけではない。果たして今日、国家による制御力の回復は可能なのか。「カジノ資本主義」とマネーの暴走(「マッド・マネー」)を警告し続けた著者が、グローバル政治経済学の構築をめざした野心的な試みが本書である。

現代アジア経済論

郭 洋春著
法律文化社

今や、日米欧に代わって世界経済をリードしつつあるアジア経済の実像を、政治・社会的分野からのアプローチも含め、多角的に論述している。アジア経済の専門家はもちろん、初学者にも分かるように平易な文体で記している。参考文献では、サマリーも記述しながら、さらなるアジア経済研究の手助けになるような文献を紹介している。

植民地台湾の経済と社会

老川 慶喜(経済学部教授)・須永 徳武(経済学部教授)・谷ヶ城 秀吉(経済学部助教)・立教大学経済学部共編著
日本経済評論社、2011年9月

2010年12月に開催された立教大学経済学部・国立台北大学人文学院共催国際シンポジウム『植民地台湾の経済発展と市場の生成』における報告原稿をベースに構成。日本によってさまざまな制約を受けた植民地台湾の経済発展を社会資本の整備や制度移入、企業活動の側面から歴史具体的に解明し、植民地経済の多様性を実証。
2006年~2010年

検証・金融危機と世界経済—危機後の課題と展望

櫻井 公人(経済学部教授)共著
馬田 啓一、木村 福成、田中 素香編

勁草書房、2010年7月

サブプライムローン問題に端を発した米国発の世界金融・経済危機の現状と課題、今後の展望について第一線の研究者が考察を試みる。今回の世界金融危機は、実体経済の悪化を引き起こし先行きは依然不透明である。また危機の発生以来、各国で保護主義の動きが拡がっている。いかにすればこの未曾有の金融・経済危機を克服できるのか。本書は、世界金融危機の構図と今後の対応、実体経済への影響と保護主義に焦点を当て、危機の現状と課題、今後の展望について考察する。

資料セレクション日本の社会保障(全5巻)

菅沼 隆(経済学部教授)監修、
日本図書センター 2010年5月刊

『ワンデル勧告』『社会保障制度審議会25年勧告』など、被占領期から1960年代おける日本の社会保障の形成期の最も重要な文書を初めて完全な形で集成・復刻した。
『日本社会保障基本文献集(全30巻)』の続編。

現代世界経済をとらえるver.5

櫻井 公人(経済学部教授)共編著
石田 修、板木 雅彦、櫻井 公人、中本 悟編

東洋経済新報社、2010年4月

金融の肥大化とその破綻、拡がる格差、新興国経済への期待…。富を生み、豊かさを広げていくはずだったグローバリゼーション。その光と影を学ぶ。世界貿易、国際投資、国際金融と国際収支、国際通貨体制、貧困問題、各国経済論といった世界経済論で学ぶ伝統的項目に加え、グローバリゼーションのとらえ方、環境問題、資源・食料問題、人の移動問題などホットなテーマが付け加えられた信頼のロングセラーテキスト、最新改訂第5版。

現代マルクス主義のフロンティア

櫻井 公人(経済学部教授)共訳書
ロナルド・マンク(櫻井 公人、高嶋 正晴、藤田 悟訳)

萌(きざす)書房、2010年3月

マルクス抜きの未来などありえない!デリダ晩年のこの有名な示唆を踏まえ、ポストモダン・マルクス主義の視座から、環境・フェミニズム・労働・国民国家など、きわめて今日的問題群に対し、マルクスおよびマルクス主義が、21世紀において何をなしうるかを丹念に検討した浩瀚な書。
第1章 迷宮を超えて—マルクス主義の軌跡/第2章 赤と緑—マルクス主義と自然/第3章 ソヴィエト・プラス・電化—マルクス主義と開発/第4章墓掘人有限会社—マルクス主義と労働者/第5章 不幸な結婚—マルクス主義と女性/第6章 上部構造の復讐—マルクス主義と文化/第7章困難な対話—マルクス主義と民族/第8章  大洪水の後に—ポスト(モダン)マルクス主義

1冊でわかる 新版 グローバリゼーション

櫻井 公人(経済学部教授)共訳書
マンフレッド・スティーガー(櫻井 公人、櫻井 純理、高嶋 正晴訳)

岩波書店、2010年3月

グローバリゼーションとは何なのか?社会のさまざまな場面に浸透していながら、いまだにその概念は千差万別で不明瞭なままである.本書は社会全体を包み込むプロセスとしてグローバリゼーションを捉える一方で、経済、政治、文化、イデオロギー各分野の状況を多次元的に整理し、肯定論・否定論をまじえて将来を展望する。
経済や政治にとどまらず、文化、環境、イデオロギーをも含む多元的な社会的変容過程としてグローバリゼーションを捉えてコンパクトに解説した定評ある入門書。新たな学問領域であるグローバル・スタディーズの知見をもりこみ、近年ますます深刻化するテロリズムや環境問題、世界政治の新展開に即応させてアップデートした改訂新版。

参加と連帯のセーフティネット

菅沼 隆(経済学部教授)執筆、埋橋 孝文・連合総合生活開発研究所編
ミネルヴァ書房

参加保障・社会連帯型社会政策の実現に向けて中長期的な視点から新たなソーシャルセーフティネットのあり方を検討した、第一線の研究者らによる共同研究の成果。
菅沼教授は第3章「参加保障型社会保険の提案」、第4章「参加保障型雇用保険の構想」を執筆。

ハイテク産業都市シアトルの軌跡

山縣 宏之(経済学部准教授)著
ミネルヴァ書房 2010年2月28日

アメリカでも注目される、産業構造転換に成功し続けてきた都市・シアトル。
航空宇宙産業からソフトウェア産業まで基盤を広げ、複合ハイテク産業都市へと発展を続けてきた。その経緯を、現地調査で収集した資料やデータ、企業へのインタビューをもとに分析する。ボーイング、マイクロソフト、アマゾン-都市産業構造が変容するプロセスとダイナミズムを、変化を生み出す原動力であるシアトルを代表する各企業を軸に据えて論じていく。

開発経済学 平和のための経済学

郭 洋春著
法律文化社、2010年2月20日

開発経済学の生成から今日までの変遷過程を、その時代の世界経済の動きとの関連から解説。開発経済学の再生としての平和経済学を提唱。

自律的組織の経営システム—日本的経営の叡智

諸藤 裕美(経済学部准教授)分担執筆
廣本 敏郎 編著

中央経済社、2009年7月発行
3,800円+税

企業組織と管理会計の関係や日本的管理会計の進化を扱った日本会計研究学会特別委員会の成果をまとめた書籍であり、本学部諸藤准教授は、原価企画に関する論文を執筆している。

大転換期を読み解く 情報世界地図

櫻井 公人(経済学部教授)共著
小学館クリエイティブ、2009年4月

マップマガジンシリーズ第1弾
主役は誰か!
2013年!?の「世界不況」脱出後、世界はこうなる!
図解ニュース+情報世界地図帳+キーワード事典350項目=三つの切り口で、世界の動きが一目でわかる!

租税の財政社会学

池上 岳彦(経済学部教授)共編著
税務経理協会、2009年2月

本書は、歴史的転換期とともに改革される租税制度を財政社会学的アプローチから分析しようとしている。もっとも、財政社会学的アプローチといっても、確立された方法論が存在しているわけではない。それだからこそ相互に仮説を検証する共同研究が不可欠となる(はしがきより)。

スーザン・ストレンジ著『マッド・マネー—カジノ資本主義の現段階』

櫻井 公人(経済学部教授)共訳著
岩波現代文庫、2009年1月

多額の資金が瞬時に世界金融市場を駆け巡り、人々の所得、貯蓄、職も翻弄されている。カジノ化した市場は、今や「マッド」の金融市場と化した。いま直面する世界金融危機の背景をどう認識するか。現状打開の鍵とは何か。
櫻井純理,髙嶋正晴との共訳著

『世界金融危機』岩波ブックレットNo.740

アンドリュー・デウィット(経済学部教授)共著
岩波書店、2008年10月

サブプライムローンの破綻から、原油高や食料難が拍車をかけて進む世界的規模の金融危機—。いま、何が起きているのか。そして、どうすれば食い止められるのか。深刻な世界同時不況と言われる現在の状況を、「反ブッシュイズム1~3」で組んだ金子勝とアンドリュー・デウィットが詳細に解説する。

ジル・ドスタレール著『ケインズの闘い-哲学・政治・経済学・芸術』

池田 毅(経済学部准教授)共訳著
藤原書店、2008年9月

ケインズの生きた全体像に迫った包括的評伝。単なる業績の羅列ではなく、同時代の哲学・政治・経済学・芸術の文脈のなかで、支配的潮流といかに格闘したかを描く。ネオリベラリズムが席巻する今、「リベラリズム」の真のあり方を追求したケインズの意味を問う。池田は第6章「労働-失業との闘い」を担当。鍋島直樹・小峯敦(監訳)

G・W・ブッシュ政権の経済政策

山縣 宏之(経済学部准教授)分担著
ミネルヴァ書房、2008年8月

単独主義外交、新保守主義(ネオコン)、オーナーシップ社会、ベアスターンズ、リーマンブラザーズや住宅金融公社の破綻などサブプライムショックに端を発する金融危機・・・。アメリカの政治経済システムに大きな「遺産」を残したブッシュ政権の経済政策を包括的に分析し、2008年大統領選挙、さらには新政権発足に向けた政策論争を展望する。山縣は第2章「産業政策-地域産業政策からの把握-」を担当。河音琢郎・藤木剛康編著。

講義 仕事と人生

井上 雅雄(経済学部教授)・菅沼 隆(経済学部教授)・前浦 穂高(経済学部助教)・立教大学キャリアセンター編
新曜社、2008年5月

立教大学での一年間にわたるキャリア教育講義をふまえ、即席の就職ノウハウではなく、大学ならではの最新研究成果をもとに雇用と仕事の実態及びその問題点を解明した、就職を深く考えるための基本書。

日本社会保障基本文献集(第Ⅲ期 10巻刊行)

菅沼 隆(経済学部教授)監修
日本図書センター、第I期(2006年7月)、第II期(2007年1月)、第III期(2008年1月)

本シリーズは、日本における社会保障制度の成立期を概観するために、1930年代から60年までの関連する諸分野の重要文献を集成・復刻したものである。第Ⅰ期は、戦時体制における社会保険(全10巻)。第Ⅱ期は、被占領期の社会保障構想(全10巻)。今回の第Ⅲ期は、国民皆保険・皆年金体制の形成(全10巻)に関する文献を集成。

国際経済関係の焦点—揺れる覇権と通貨—

飯島 寛之(経済学部助教)分担著
同文館出版、2007年11月

“グローバリゼーション”と“国際通貨”との関連を多面的に分析し、覇権の論理に再考を迫る。飯島は第6章「基軸通貨国アメリカの為替政策」を担当。新岡智・上川孝夫編著。

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